令和3年11月26日(金)
「長崎修学旅行」すばらしかった
当初10月予定が延期、そして期間短縮となった九州長崎の修学旅行ですが、新型コロナが小康状態となり、11月14日(日)から2泊3日で濃密な修学旅行を実施しました。
JR長野原草津口駅を早朝5時出発となりましたが、途中生徒を拾いながら欠席・遅刻なく、全員そろって無事羽田空港に向け出発しました。長野原では紅葉が終わり、冬の寒さを感じる季節になりましたが、さて長崎がどれだけ暖かいのか楽しみです。
←羽田空港ターミナルにて
最近までは人通りまばらなターミナルだったでしょうが、新コロナ蔓延が押さえられたためか、利用者が予想以上に多い。
ターミナルのロビーにて、朝の挨拶とこれからの搭乗手続きについて説明しています。生徒は空港の雰囲気と飛行機搭乗にワクワクドキドキ。
日曜朝ということで渋滞がなく、かなり早く空港到着。心の準備も十分にでき、いざ出発。機体の轟音や振動とともに飛行機はぐんぐん高度をあげ、東京湾を旋回し、一路長崎にまっしぐら。
離陸の加速と機体の傾きに緊張の生徒でしたが、それが収まると安堵の溜め息が聞こえました。
←東京湾を旋回し、お台場、東京ドームを眼下に眺めながら、さらに高度を増していきます。
この後、富士山を右手に見ながら、甲府市の上空を通過し、瀬戸内海の真上を飛んでいきます。
無事に長崎空港に着陸。長崎空港は大村湾に作られた世界で初めての本格的な海上空港だそうです。飛行機の所要時間は2時間弱。長野原から羽田空港まで約4時間! 長野原とは景色が一変、秋がまだまだ続いています。これからバス移動で長崎市内を目指します。
←空港を出た途端に空気の暖かさを実感。
南国とは言わないまでも、長野原の空気ではありません。これから気分を盛り上げて長崎市内にいざ出発。
防寒具は邪魔な手荷物となりました。
長崎市平和公園に到着。ここでは平和学習に取り組みます。
←生徒はグループごとに別れ、現地のガイドさんから案内・解説をしてもらいます。年配のガイドさんがやさしく熱心に説明してくださり、素直な長高生は真剣に聞き入っています。
ここは毎年8月9日の平和祈念式典の会場。
平和祈念像は象徴的なモニュメント。
←こちらは女子グループ。
グループごとに説明の味付けが異なるようで、所要時間には差があります。
私はあちこちと解説の違いを聞き分けていたら、グループにはぐれ、危うく迷子になりかけました。
公園には水場がとても多い。
公園内の石碑につぎの言葉が刻まれていました。
「のどが乾いてたまりませんでした 水にはあぶらのようなものが一面に浮いていました
どうしても水が欲しくて とうとうあぶらの浮いたまま飲みました」-あの日のある少女の手記から-
永井隆記念館を拝観後、感動の余韻に浸りながら浦上天主堂へ向け坂道を下って行きます。
日曜の午後、にぎやかな長高生が立ち去った後、振り返ると、再び訪れる静寂。
こういう雰囲気は旅行先でしか味わえません。生徒諸君、感じてくれたでしょうか?
浦上天主堂の美しいステンドグラスに生徒、職員は溜め息。現在も続く篤い信仰とそれまでの弾圧の歴史、そして原爆による破壊と再興。多くの歴史を感じながら階段を下っています。
裏手には、原爆の爆風で転げ落ちた尖塔があり、当時の衝撃を想像させられます。明日の大浦天主堂との比較が楽しみです。
原爆資料館をじっくりと見学後、集合場所にて時間調整。
実物に勝るものなし。原爆の恐ろしさを十分に感じ取ったことでしょう。
←原爆資料館前
待ち時間も修学旅行のいい思い出
早くも振り返り会でしょうか?
それとも次の作戦会議でしょうか?
いずれにしてもいい絵になります。
←ここが爆心地
上空500mで原爆が炸裂し、周囲は3000度の爆風に焼かれました。
地下には当時の惨状が埋もれ、原爆のすさまじさを今に伝えています。
今日の見学も無事終わり、後はホテルに直行。長崎の街を走る路面電車に風情を感じます。生徒は明日、これに乗ります。
ホテルの食事が豪華でおいしく、生徒は朝食もガッツリ食べました。いよいよお楽しみの班別行動開始。エネルギー満タン、まずは元気よく全員で出発。昨日は平和学習がメインでしたが、今日は長崎の異国情緒を満喫。潜伏キリシタンや出島、そして食べもの・・・。興味は尽きません。
途中、眼鏡橋に立ち寄り、大写真大会!
その後路面電車にて移動。路面電車はレトロな外観ですが、長崎市民と観光客、そして長高生の貴重な足。乗り物好きにはたまらない一品。
長崎市内は歩いてもたいした距離ではないですが、頻繁に走っているので非常に便利。生徒は1日フリーパスを使い倒そうと目論んでいるハズ。
国宝・世界資産 大浦天主堂
浦上天主堂とは違った雰囲気の教会で、日本人による洋風建築の美しさに感動するも、作られた経緯を知ると、これも平和学習なのかと思ってしまいます。
1597年の日本二十六聖人の殉教の慰霊。正式名は「日本二十六聖殉教者聖堂」だそうです。豊臣秀吉のキリシタン禁教令によって捕縛され、長崎西坂の丘ではりつけの刑に処せられた26人に捧げられた教会で、長崎西坂の丘に向かって建てられているそうです。
班別行動は順調で、定時連絡には刻々と各班から連絡が担任に入ります。皆楽しく班別行動をしているとのこと。
←長崎の中華街
昼時でもあり、長高生を大勢発見。元気に食べてます。
横浜や神戸の中華街と比較するとこぢんまりとしており、迷う心配がない。ほぼ観光客の独占状態でした。
今は観光地となっている「出島」。
江戸時代、唯一世界に開かれた玄関であり、この地で西洋文化の多くが伝えられました。江戸から遙か遠く、こんな小さな島が時代の表舞台になっていたことに改めて驚きます。今までゆっくり見学していたので、長高生には完全に先を越され出会えず。
班別行動、夕食のしっぽく料理に大満足し、その後は稲佐山の夜間見学に出発。スロープカーで稲佐山に上り、100万ドルの夜景を堪能しました。
デートで訪れていた一般のカップルには雰囲気をぶち壊して申し訳なく、生徒にはおとなしくしてと念じていました。
今日は最終日。長崎を出て佐世保に向かいます。佐世保は軍港で有名ですが、西海国立公園に接しており、九十九島では、水族館、遊覧船を体験し、海の美しさを満喫しました。超元気な地元中学生の団体を尻目に、長高生の行儀の良さに、改めて感心、感動しました。さすがうちの生徒です。
昼食は「佐世保バーガー」。生徒が以前から騒いでいたハンバーガーです。ボリュームは超満点。大きさと重さに圧倒されました。甘めの味付けでとてもおいしく、地元の名物料理を堪能しました。
全ての行程を無事に終え、いよいよ帰路につきます。 お楽しみの飛行機で夕方の東京の夜景を楽しみながら羽田空港に無事着陸。生徒は覚悟を決めたのか、平静を保っていたようです。その後、長野原までの長い長いバス移動が続きましたが、寒い地元にようやく到着。生徒職員大変お疲れ様でした。
コロナ禍で実施を危ぶんでいましたが、長高初の九州旅行は十分満足できるものとなりました。きっと一生の思い出ができたことでしょう。
あとは、生徒諸君がよく復習して、今後の学校生活に役立てて欲しいと切に願います。
もうすぐ期末試験、成果は形で表してほしいですね。 頑張れ長高生!