令和4年5月17日(火)
長野原高校 浅間北麓ジオ学習 実施しました
令和4年5月6日(金)長野原高校1年生が「浅間山麓ジオパーク」にて大自然の観察に行ってきました。
この企画は、ぐんまコミュニティーハイスクール事業の一環であり、地域教育機関との連携による地域学習として位置づけています。4月に事前学習を行い、その座学での検証を現地で行い、学びを深めることを目的としています。
現地に到着。4班に別れ、各班はそれぞれのガイドさんの指導を仰ぎます。
浅間北麓の大自然を満喫する中で、活火山である浅間山の噴火の歴史や地学、地理学、地元の文化、噴火による災害など多くの学びがあります。
開始式のあと、さっそく班ごとに学習開始となりました。
長野原町営浅間園にあるビジターセンターが見えてきました。ここがスタッフの詰め所であり、多くの展示物が設置されています。
ガイドさんの解説に、長高1年生が集中して観察してます。
北方の草津、嬬恋方面を望む。
この場所は、浅間山の天明の大噴火で溶岩が流れ下った跡の真上にあり、当時形成された地形がわかる大展望の場所。
群馬にこんなところがあるのかと思わせる雄大な場所です。
仰ぎ見る標高2568mの浅間山。まだ残雪が残っています。植物と岩の境界(森林限界)がよく分かります。昨年は生憎の天候で、心の目で浅間山を眺めましたが、今年は詳細に観察できます。
年々少しずつ植物が山頂に向かって進出しています。
肉眼では山頂に小さな建物らしき物体が建っているように見えます(上)。ガイドさんは大きな岩であると解説。左の写真がその岩。確かに直方体に近い岩に見えます。
鬼押し出しの典型的な溶岩。
ガイドさんがゆっくりゆっくり解説しながら進んでいきます。生徒が少ないので、全ての生徒に対して、とにかく細やかに指導してくれます。
始めの挨拶で、遠くの景色だけでなく、足下の草花、鳥のさえずりにも立ち止まり観察するよう生徒に伝えました。
ガイドさんの細やかな説明。
生徒は一心に見入る。
かなり遠くから撮影しているのですが、こちらに気づいた生徒がサインを送ってくれます。
満足した笑顔から、順調に学習が進んでいるようです。
資料館での学習
浅間山のジオラマ。噴火の歴史や経緯がわかるように詳細に展示されています。ガイドさんの質問にハキハキと答える長高生。頼もしいかぎりです。
資料館での映像による浅間ジオパークの解説。
生徒は解説に耳を傾け、映像を見ながら、ノートに記入。忙しいながらも充実した学習が進んで行きます。
ジオパークスタッフによる浅間山の噴火実験。
手の込んだ仕掛けで、生徒達を楽しませてくれます。
一般のお客さんに見せたら好評だったので、本日は大サービスとのこと。ありがとうございます。
だんだんと迫力ある実験に進み、火山弾が飛び散る様子に皆集中。
数年前、草津白根の噴火で被害がありましたが、それを連想させます。今は穏やかな浅間山ですが、自然の猛威には常に警戒が必要です。
浅間ジオパークには野鳥大好きの女性スタッフさんがおりまして、彼女作のここで観察できる野鳥一覧。
完成度の高さに溜め息しかありません。野鳥の解説も非常に詳しく、楽しく、野鳥愛があるれ出ています。
生徒に同行する傍ら、野鳥の撮影開始。
エナガ発見!
エナガは集団が多いのですが、このときはボッチでした。こちらを警戒しています。デザインがカワイイですね。
続いて発見!
おそらく、センダイムシクイでしょう。一瞬の飛来でした。このあと森の中に飛び去ってしまいました。野鳥との出会いは一期一会です。
キビタキのメスでしょうか。
オスに比べて地味ですが、よく観察すると、愛くるしい姿です。しばらく私の周囲を飛び回っていました。
真打ち登場 キビタキのオスです。キビタキは夏鳥。まだまだ寒いですが、今年も子育てのために南方からここまで飛来したのでしょう。艶やかなオレンジと黄色、白黒のコントラストが絶品です。鳴き声もすばらしい。
残念ながら、オオルリやコルリには出会えませんでしたが、それは次回訪れたときのお楽しみ。はたして生徒は貴重な野鳥に気づいただろうか?
その後、昼食。そして大盛り上がりの午後の部になりますが、私は別の用事のためここで下山。
本日は好天に恵まれ、有意義な1日となりました。生徒は座学では味わえない貴重な学習ができたことでしょう。ガイド、スタッフの皆さん、本日はご指導、誠にありがとうございました。